不眠患者さんは,誰よりも睡眠のことが気になっている

MacMahon KMA et al. (2006). Attention bias for sleep-related stimuli in primary insomnia and delayed sleep phase syndrome using the dot-probe task. Sleep,29,1420-1427.

睡眠と関連した刺激に対する不眠症患者の注意バイアスについて検討するため,不眠症21名,睡眠相後退症候群(DSPS)22名,健常者20名を対象にdot-probe課題を実施した。その結果,不眠症患者はDSPS,健常群よりも睡眠関連刺激に対する反応潜時が短かった。また,注意バイアス得点を算出したところ,不眠症患者は他の群よりも睡眠関連刺激に警戒していることがわかった。DSPSと健常群の間に違いは認められなかった。

 → 不眠症の患者さんは,人一倍,睡眠に関する刺激を意識している。原発性不眠と併存不眠(精神疾患・身体疾患に併発する)で,この注意バイアスに差があるのだろうか?