Yang CM et al. (2010). Maladaptive sleep hygiene practices in good sleepers and patients with insomnia. J Health Psychol, 15, 147-155.
睡眠衛生の実践と不眠の関係については，一致した結果が出ていない。そこで，106名の不眠症患者と89名の健常者を対象に，さまざまな睡眠衛生と不眠が関連しているか検討した。睡眠衛生，睡眠の質，不眠重症度は，自記式質問紙を用いた。その結果，健常者では，ほとんどすべての睡眠衛生と睡眠の質，不眠重症度は有意に関連していたが，不眠症患者では覚醒関連行動（arousal-related behavior）のみと関連が見られた。このことから，睡眠障害の予防と治療では，アプローチが異なる可能性が考えられる。
（感想）クリニックを受診する患者は，睡眠衛生を実施している人がほとんど。そう考えると，これは当然の結果？睡眠衛生をやっても効果がないから受診するのかも？そう考えると，予防的な点では睡眠衛生は非常に有効なツールかも。